2009年06月24日

慶応義塾高校野球部の上田監督の言葉

慶応義塾高校野球部のホームページで、「監督のつぶやき」がありました。(慶応義塾高校野球部の上田監督の言葉です)

その苦労の一端がわかると思います。

そろそろ夏のベンチ入りメンバーを選んでいかなければならない。大変いやなつらい作業である。
今年もまた例年通り、競争は激化しており、選考は難航しそうである。選手にとって、まあ監督なんてものは、自分を選んだり、使ってくれればいい監督であり、登用してくれなければ文句も言いたくなるのがこのような世界の常である。僕も現役の時はそのように思っていたし、色々な学校でコーチや監督をやりやはりどこでも同じような燻った(くすぶった)気持がチームや選手に蔓延する時期はあるものだと思う。
UCLAのコーチ時代にハインツという外野手が「試合になぜ俺は出れないんだ」と監督、コーチに直訴していたのを思い出す。アーカンソーの田舎町のホテルのロビーで3時間ぐらい夕食後に噛み付いていた。僕はそいつとは仲がよく、日本食好きだったので、よくロスの日本食レストランに行った仲だった。
しかしそいつのプレーはどう見てもその当時のレギュラーと比べたら劣っていたし、数字的にも無理だったし、プレースタイルも僕が監督だったら使わない選手だった。でもあの手この手で監督に食い下がっていた。監督も遠まわしに彼を試合に使わないポイントを説明していた。ハインツは「不公平だ」と言っていた。
親も熱心な親でよく僕に「なぜうちの息子はでれないんだ、マックおかしいと思わないか?」と年中僕に愚痴を言っていた。

 いまあの場面を思い返したり、自分の現役時代を思い返してみると、「自分を一番わかっていないのが自分」という事がよくわかるし、野球というスポーツに限らず、監督の選考によって出場権を得るスポーツはこのような「燻り」(くすぶり)があるのが当たり前だな、というのが実感だ。この燻りの中でやっていくのがチャンピオンスポーツだと思う。
 同好会ならもっと平等にしてあげられるけど、チャンピオンを目指すスポーツは「不平等に見えるような育成(これと思った選手をミスをしても使う)」や「数を絞り込んだ密度の濃い練習」が絶対必要だ。
例えば先ほどのUCLAの文句を言っていたハインツという選手とそのライバルであるビル・スコットという選手を本当に平等に使ったとします。するとハインツは2割5分、HR2本、くらいの選手ですがビル・スコットは3割5分、HR20本くらいの差のある選手だと思う。ビルはその後アトランタ・ブレーブスに行ったことが選手レベルの証明になる。ただビルはハインツに比べて守備が劣っていたので守備機会を多く与えて伸ばすしかなかったと考える。なのでいつでもビルを試合の最後まで使っていた。
 そうしないとシーズン後半のプレーオフなどのビッグゲームに間に合わないからである。監督の気持ちは僕は当時よく理解できた。そんな差のある選手を監督は試合で平等にチャンスを与える訳がない。試合で両名を半分ずつ平等に使う訳がない。
 その虐げられた状況の中でチャンスを掴み、出場権をつかみ取る。今、西武ライオンズの佐藤友亮選手がまさにそれを実践している。僕も大学時代辛酸を舐めまくってきましたが、それが勝負の世界だと断言できる。
努力も報われないことがある。 しかしそれを怠ったら絶対チャンスは掴めない。

これしかありません。またもう少し言わせてもらうなら、それを選考する側のせいにしていると自分の人間として成長を止めることになると思う。僕は試合に出れなくても4年間努力してきたことを誇りに思っています。うちの部員もここが正念場、自分の軸をずらさずに高校野球をやり遂げてくれることを祈る。


団体競技というスポーツにおいて必ず起きる、レギュラーの選択、特に野球は意外と途中交代の少ないので先発メンバーやベンチ入りなど誰にするかは、監督の野球のスタイルで変わります。
 小さくても大きいのが打てなくては使わないよ  
 
これがこの野球部のひとつのスタイルだと上田監督は言う。


posted by ケロの父 at 22:10| Comment(6) | TrackBack(0) | 指導論・方法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ベンチ入りメンバー、先発メンバーを決め、どの場面で誰を交代させるか・・・監督って選手起用だけでも、もの凄く頭の痛い作業を強いられるんでしょうね。
明らかに力の差があるなら簡単で良いのでしょうが、微妙な差なら・・・ホント、大変な立場でしょうね。

幸いにも小猿くんは使ってもらっていますが、そのうち使ってもらえなくなるかもしれません。そんなときは監督に対して不満を持つのではなく、自分に何が足りないから使ってもらえないのか?を考えることができる人間に育てないといけませんね。でも、これも、また難しい・・・^^;
Posted by PAT at 2009年06月25日 00:12
監督は大変ですよね。
学童の監督もいろんな面でご苦労多いと思います。

一スタッフとして微力ですが選手たちのためにも
役に立ちたいですね。
Posted by 青空 at 2009年06月25日 13:46
■PATさん ありがとうございます。
レギュラーから外れる事は辛いですね。
努力も報われないことがある。 しかしそれを怠ったら絶対チャンスは掴めない。
Posted by ケロの父 at 2009年06月25日 21:20
■青空さん ありがとうございます。
今のところ我が学童チームは良い状態で運営されています。
次期は、たぶん監督をやらせていただくと思われる私ですが、この状態を引き継いで維持していきたいです。
Posted by ケロの父 at 2009年06月25日 21:23
慶應高校は部員数がとても多いですね。
普通の高校ならレギュラーを獲れる選手が、
たくさんベンチ外でしょう・・
息子の学校は弱いですが、試合に出ている姿を見れるのは幸せな事だと思います。
Posted by ドラ夫 at 2009年06月25日 22:13
■ドラ夫さん ありがとうございます。
部員数が多いと練習事態も中身が薄くなりがちですから工夫が大変だと思われます。
少数精鋭と行きたい所ですが、いろいろ難しいのでしょうね。
Posted by ケロの父 at 2009年06月26日 21:41
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